今年の7月は、昨年と違って東日本は日照時間が非常に短くて、涼しい日が多くなっていますね。去年の今頃は、うだるような暑さでした。そして今は海の日も終わり、夏休みの季節です。
夏休みと言えば、やはり合宿ですね! 高校から大学まで、運動部や運動サークルに所属していたまことにとって、夏の合宿と言えば、「筋肉疲労で歩けない!」ことと並んで思い出すのが、グランドにでた瞬間に感じていた”あのにおい”です。
いつもより練習がハードになる時期、いくらいつも練習しているからと言っても、筋肉痛にならないわけではありません。そこで、運動前後に体に塗っていたのが、サロメチールでした。今の運動部の部員がどれくらい使っているかは知らないのですが、まことたちの時代は、「サロメ」でした。
スイッチOTC成分が市場を変える
このような筋肉痛対策にも利用される外用消炎鎮痛剤ですが、大きな動きが近年あります。スイッチOTC薬あるいはスイッチ成分(成分が利用できるようになった薬)と言われている、処方箋が必要だった医薬品が、薬局で購入できるようになっているのです。
医療用医薬品の有効成分を使用した一般用医薬品。スイッチ薬ともいう。従来、医師の処方箋(しょほうせん)が必要であった医療用医薬品を、薬局で処方箋なしで買える一般用医薬品(市販薬、大衆薬)に切り替えた(スイッチした)薬で、OTCは薬局のカウンター越し(over the counter)に購入できるという意味。医療用医薬品の成分のなかで、効き目がよく、使用実績があり、比較的副作用が少なく、安全性の高い成分を配合している。(コトバンク/スイッチOTC薬)
現在、政府ではスイッチOTC薬を承認を増やす流れにあるそうです。このような背景から、外用消炎鎮痛剤では、スイッチ成分のロキソプロフェンナトリウム水和物配合の薬が増えているとのことです。
CMで見た商品が上位を占める外用鎮痛・消炎薬(貼付・塗布薬)の市場
サロメチールが分類されている外用鎮痛・消炎薬(貼付・塗布薬)の市場をまず見てみましょう。
この10位に入っている「ロキソニンSテープ」が、OTCスイッチ化された成分を利用した商品となります。
参考:【薬食審一般薬部会】ロキソプロフェン外用剤、初のスイッチ化を了承 (薬事日報)
商品ラインナップ強化が進むサロメチール
さて、冒頭のサロメチールです。サロメチールは、1921年(大正10年)に田邊元三郎商店(現・田辺三菱製薬)から発売された、非常に息の長い商品です。現在は、佐藤製薬が製造販売元になっています。佐藤製薬に移管後も、精力的な商品強化がなされて、最近ではサロメチールシリーズに、上述したスイッチOTC成分の1つである鎮痛消炎成分「ジクロフェナクナトリウム」を利用して、『サロメチールジクロローション』、『サロメチールジクロテープ』が加わっています。
もっとも市場シェアが高いのが、定番の『サロメチール 40g』です。
(サロメチール公式サイトから)
においが気になる方には、サロメチール ソフト という商品のラインナップされています。
あのにおいが好きな人も、少し避けたい人にも、あるいは、新しいスイッチOTC成分「ジクロフェナクナトリウム」を利用した商品を使いたい人にも、選択肢が増えていますので、この夏休みそして運動の秋と、少し筋肉痛が気になる場合は、試してみてみるのもイイかもですね。