Q. こめ油は、こめあぶら? こめゆ?
先週、GoToトラベルを、GoToトラブルと純粋に言い間違え、仕事のことが片時も頭から離れないのだなと思ったまことです。
GoToトラベルといえば、コロナ禍の自粛もあってお盆の頃に帰省しなかったので、GoToトラベルを使って少し前に実家に帰りました。そのとき、調理機器マニアな義兄(料理好きではなく調理器具好き)に、「こめ油って知っている?」と聞いてみたところ、スーパーで見たことあるけれど、よく知らないとの反応でした。なぜそんな質問をしたかというと、近くのスーパーの食用油の棚に、たくさんの「こめ油」が陳列されていたからでした。
そこで、あまり「こめ油」について知らなかったので、調べて見ることにしました。
まず気になったのは、読み方です。そもそも、「こめ油」は、「こめあぶら」 なのでしょうか? 「こめゆ」 なのでしょうか?
食用油には色々な種類がありますが、油という漢字を「ゆ」と呼ぶんだり、「あぶら」と呼んだりしますね。例えば、「ごまあぶら」「オリーブゆ」です。呼び方については、多くの人も疑問に思っていたようで、こめ油製造で有名なボーソー油脂社の米油に携わる社員の方々は、「こめあぶら」と呼んでいるそうです。
1つ目の疑問が解決したところで、2つ目の疑問は、どうして昔はあまり見かけなかったのか?です。
普及にあたっては諸説あるようですが、現役で活躍中の料理研究家や管理栄養士、パティシエ、料理編集者、食プランナー、ライターなど、食の専門家の方々が中心となって立ち上げている「食のラボラトリー」サイトによれば、次のように紹介されていました。
◉業務用に使われることが多く、一般家庭には長年普及しなかった
米糠油は、加熱に強く、揚げ物などに用いても酸化しにくい長所があり、昔からせんべい、ポテトチップ、かりんとうなどの加工食品の業界を中心に多く使われてきました。
ところが、家庭向けには一向に普及しないまま。長年、一般スーパーなどでも扱いがありませんでした。
その理由の1つは、総生産量の少なさです。原材料の米糠の劣化が早すぎて、米の精米で出た米糠を保存しておけないこともあり、米の生産地に近い場所に油の製造所がなくては不便なことや、
少量ずつ油にしなくてはならないため、工場の規模を拡大しにくいことも関係していました。
※“米糠油”という名前も、評判はよくなかったようです。◉加熱に強い、くせがない、和食にも合う油として人気に
その後、“米糠油”という呼び方から“米油、こめ油”に変わったことで、イメージアップ。国産の原材料ということをウリに、家庭向けの米油を製造・販売するメーカーも増え、近年、新たに注目されるようになりました。引用: 油の研究 (食のラボラトリー)
なかなか興味深い理由でした。
そして、3つ目の疑問!もっとも売れているこめ油は、どの商品なのでしょうか?
ウレコンで見ていきましょう。
Q. 食用油ランキングでこめ油は?
まずは、食用油ランキングのトップ10には、どのような商品がランキング入りしているのでしょうか?
キャノーラ油が上位を占めていることに驚きです。(ちなみに、キャノーラ油とは、なたね油に使われるアブラナを改良した品種であるキャノーラという原料を使って作られた油です。)こめ油は、8位にランクインしている「日精オイリオ こめ油 600g」が最上位で、こちらがもっとも売れているこめ油になります。
トップ10に入っているということは、こめ油は、予想以上に消費者のみなさんに食されているようですね。
引用: 日清オイリオ公式サイト
最後に、グーグルトレンドで「こめ油」の検索トレンドを見てみましょう。
大きな変化が見られるのは、2015年11月でした。その理由を調べ見てみましたが、残念ながら、なぜこの月だけ人気度が高まったかは、分かりませんでした。ただ、長期的には徐々に右肩上がりになっており、注目が高まっているようですね。
優れた栄養価ということもあり、健康志向の高まりから、人気が上昇している食材のようです。こめ油にぴったりな料理も考えたいと思います!