乳児用液体ミルクがいよいよ市場へ

言われてみれば、あっ!と気づくことも多いまことです。

最近のニュースで「あっ!」と思ったことの1つが、国内食品メーカーによる乳児用液体ミルク販売です。実は、国内では『乳及び乳製品の成分規格等に関する省令』において、液体状の乳児用ミルクに関しては定義されていなかったことなどから、販売されていなかったのだそうです。それが2018年8月8日に厚生労働省が乳児用液体ミルクの規格基準を定めた改正省令を公布、施行したことから、国内食品メーカーが販売開始にいたったということでした。法律で決まっていたことではなく、省令で決まっていたということにも驚きました。

ニュースを見ると、液体ミルクは東日本大震災の際に注目され、熊本地震の救援物資としてフィンランド製品が使われたことなどから、液体ミルク解禁を求める声が母親たちから高まったこと、さらに与党の子育て中の女性政治家が国会で取り上げ、厚生労働政務官に就任したことなどがあり、解禁につながったようです。

この解禁をうけて2019年3月11日、江崎グリコが「アイクレオ赤ちゃんミルク」を発売しました。

出典:江崎グリコ

そして、明治が「明治ほほえみ らくらくミルク」を、2019年3月下旬に一部施設にて先行発売し、2019年4月下旬より全国にて発売することになっています。

出典:明治

では、いち早く販売が開始された「アイクレオ赤ちゃんミルク」の市場での動きはどうなっているでしょうか? ウレコンを使ってみていきましょう。

アイクレオ 赤ちゃんミルクが育児用ミルク市場22位に登場

3月中旬に発売開始したにも関わらず、集計期間が2019年01月01日~2019年03月31日のランキングにおいて、すでに育児用ミルク市場で22位に登場しています。

購入する年齢層は、30歳台となっており、子育て世代がまさに購入しているという結果になります。

最後に、この商品の開発者の方のインタビューから印象に残った言葉を引用します。本当に赤ちゃん、お母さん、お父さんが笑顔で過ごせるようになるといいですね。

ーでは最後に、液体ミルクをとおして⽇本の育児がこんな⾵になってほしいという想いがあればお聞かせいただけますか?

まずは、災害時の備えとして持っておくことで、液体ミルクが安⼼につながってほしいというところですね。
あと、私個⼈の願いとしては、液体ミルクが育児の負担を減らすことで、ご夫婦の笑顔が増えて欲しいと思います。最近はワンオペ育児という⾔葉がありますが、液体ミルクが、お⽗さんの育児参加のきっかけになって、⼦育てを取り巻くみんなが笑顔で⾚ちゃんを囲んでいるような社会になってほしいと思っています。
育児を頑張っているお⺟さん、お⽗さんの負担を少しでも減らして、赤ちゃんと過ごす時間が笑顔でいっぱいになるように、精一杯取り組んで参ります。

出典:江崎グリコ『日本初の液体ミルクについてもっと知りたい!製品開発を進めるGlico 研究員にインタビュー