春になり、新生活が始まっていく中、多くの方が毎年この時期の辛い花粉症に悩んでいると思います。
今回は、そんな春の花粉症対策に必要な「鼻炎用薬」カテゴリについて、どのような商品がランキング上位を占めているのかを見ていきましょう。
「鼻炎用薬」カテゴリトップ15!市場シェア率ランキング上位商品をチェック
「鼻炎用薬」カテゴリの市場シェアランキングは以下の結果でした。(集計期間:2022年12月01日~2023年2月28日)
最も市場シェアの高い商品は「ナザール スプレー 30ml」でした。2位の「アレグラFX 28錠」の市場シェア率は6.71%ですが、1位の「ナザール スプレー 30ml」の市場シェア率は11.24%と大きく差が開いています。
本商品は前回順位も1位と、「鼻炎用薬」カテゴリ内で人気商品であることが考えられます。
また、「アレグラFX 56錠」は前回順位10位から4位、「アレジオン20 48錠」は前回順位24位から15位と、錠数の多い商品が大きく順位を伸ばしています。
このランキングの集計期間は2022年12月01日~2023年2月28日であるため、花粉の飛散がピークになる3月、4月より前から、錠数の多い商品の購入が増えており、花粉症の影響力が大きくなっていることを感じます。
タイプが異なる3つの商品の特徴を比較分析!
偶然にもトップ3の商品は「スプレー」「錠剤」「カプセル」と、それぞれの商品特徴が異なっています。そのため、購入者にもそれぞれ違いが出てきそうです。実際に3商品を比較してみましょう。
まずは3商品の性別年齢層を見ていきます。
上の画像は直近2年間の性年代別構成比のグラフです。(Dolphin Eyeドラッグストア版 参照)
赤色の折れ線が1位「ナザール スプレー 30ml」、緑色が2位「アレグラFX 28錠」、紫色が3位「パブロン鼻炎カプセルSα 48カプセル」の構成比を表しています。
構成比が高い女性(グラフ右側)は、20代~50代にかけて「アレグラFX 28錠」の構成比が他2商品を上回っています。高齢層の60代以降においては「パブロン鼻炎カプセルSα 48カプセル」が3商品の中で高い構成比となっています。
男性は年代問わず、全年代において「ナザール スプレー 30ml」の構成比が3商品の中でトップの結果となっています。「ナザール スプレー 30ml」は女性にも購入されているため、幅広い層に購入されている商品だと考えられます。
続いて、男性構成比が高い「ナザール スプレー 30ml」と女性構成比が高い「アレグラFX 28錠」で、購入時間を比較していきましょう。
上の画像はそれぞれの商品が購入された時間を示すグラフです。このグラフから「ナザール スプレー 30ml」は他の時刻に比べて、10時台に多く購入されています。この時間は、折れ線グラフの「鼻炎用薬」カテゴリ全体と比較しても大きく差が出ていることがわかります。
一方、「アレグラFX 28錠」は17時から18時に多く購入されています。こちらの商品の10時台の結果を見ると「鼻炎用薬」全体よりも棒グラフが大きく下回っていることがわかります。
購入時間のデータにおいて、2商品は大きく異なる結果となりました。男性構成比が高い「ナザール スプレー 30ml」は、花粉飛散が多くて症状が重い時に、開店と同時に店舗に駆け込んで購入する様子がうかがえ、女性構成比が高い「アレグラFX 28錠」は症状が悪化する前に、普段のお買い物時(夕方)に購入されていることが仮説として立てられます。
続いて、「ナザール スプレー 30ml」と「パブロン鼻炎カプセルSα 48カプセル」の購入曜日も比較してみましょう。
上の画像は商品が購入された曜日を示すグラフです。「ナザール スプレー 30ml」は、木曜日と休日に特に購入されている傾向が見られます。一方、「パブロン鼻炎カプセルSα 48カプセル」は土日の割合が高い傾向が見られました。
最後に
このように、ID-POSデータで分析を行うと、同じカテゴリの商品でも商品の売れ行き以外に性別、年齢、リピート率など深掘りをした分析が可能です。今回は「鼻炎用薬」カテゴリを見ていきましたが、皆さんが気になるカテゴリの商品で是非分析してみてください。
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