小学校のころは、転んだり、何かに引っかけたりしたときの擦り傷に、赤チンを塗ってもらった記憶がいっぱいあるまことです。しかし、中学に入るころにはそんな記憶もなくなり、消毒液として見かけることもなくなりました。傷口に塗ると赤色になることから、赤チンと呼ばれていましたが、商品名は「マーキュロクロム液」といいます。
そんな懐かしい赤チンが、年末の多くのニュースにでました。それは、「赤チンの生産終了」を伝える内容で、国内で唯一製造を続けてきた東京世田谷区の会社が、昨年の12月25日で生産を終えることになった、とのニュースでした。 グーグルトレンド※で、「赤チン」の過去1年間のトレンドを調べても、年末に急激に検索が増えているのが分かります。 ※ 世界中の検索トレンドがチェックできるツール。検索回数の多いキーワードやトピックの人気度の動向がグラフで表示されます。
ただ、国内での原料生産は40年以上前にストップしており、すでに多くの人にとっては、名前すら聞いたこともない消毒液でした。
「赤チン」知っていますか? 名前は聞いたことがあっても、平成生まれの私たち大学生には馴染みのない消毒薬。親世代は「懐かしい」「最近見ないよね」などと口をそろえます。
引用:赤チンは元気の証 ~姿を消す「昭和の記憶」(読売新聞教育ネットワーク)
では、赤チンが多くの家庭や学校の常備薬などから消えたその後は、どのような消毒液が売れているのでしょうか?ウレコンで最新の消毒液の売上ランキングを見ていきましょう。
皮膚の修復を助ける成分が配合されている「マキロンs」
赤チンの歴史を探ると、70年代には第一三共ヘルスケアの医薬品「マキロン」が登場し、「赤チン」は「マキロン」に取って代わられたそうです。「マキロン」の通称としては、赤チンの流れから「白チン」と呼ばれたこともあったそうですが、マキロンの名前が一般的に使われていると思います。
そんなマキロンの名前が子どもたちにも知られるようになったのは、第一三共ヘルスケアが提供した一連のマキロンのCMソングだったかも知れません。ネットを検索すると当時のCMソングを聴くことも可能です。
さて、マキロンは、塩化ベンゼトニウムを主成分として配合された消毒液です。その後、マキロンのブランドを持った消毒液が数多く発売されています。その中で、一番の売れ行きを示すのが、「マキロンs 75ml」ということになります。
公式サイトによれば、マキロンsは、次のような商品となります。
マキロンsは、「殺菌消毒作用のある成分」の他に、「皮膚の修復を助ける作用を持つ成分」と「炎症をおさえて傷が治るときのかゆみを和らげる、抗炎症作用を持つ成分」を配合した、キズのトータルケアを考えた処方です。
75mLは、ご家庭や会社の常備薬として救急箱に、小さな30mLは、かばんなどに入れる携帯用としておすすめです。なお、持ち運びの際は、キャップが押され液が漏れることがありますので、密封の袋等に入れてください。
なお、75mL・30mLともに傷のタイプに合わせて、「洗浄式」と「スプレー式(噴霧式)」の2通りの使い方ができます。また、液体タイプの他に使用シーンに合わせて、ジェット&スプレーと軟膏タイプを取り揃えています。
個人的には、マキロンsが「皮膚の修復を助ける作用を持つ成分」を持つことを知りませんでした。第一三共ヘルスケアのマキロンsブランドサイトによれば、この修復作用について知っている人は、11%ということなので、89%のグループに入っていたようです。今日から、知っているグループに入ったことになります。
小学校から大学まで、グラウンドで活動する運動部に入っていたこともあり、体のどこかに常に擦り傷があったまことでしたので、消毒液は常備していました。そういうこともあり、赤チンの生産終了ニュースに、時代の流れを大きく感じた年末年始でした。